バンコクの洪水に対処するための奮闘2

自然の水路が消えているのです。雨水が流れるべき時に流れるのを防いでしまうコンクリートの建設物と、建物でこの街は埋め尽くされています。今年のバンコクの洪水は明らかに排水設備が処理できる量を超えた規模でした。このようなことが続けば、バンコクはどんな政府のもとにあろうと、水浸しになってしまうでしょう。

分譲マンションの建設、新しい道路の拡張、住宅街の建設、そしてショッピングモールの建設などが水の自然な流れを防いでいます。ふたたび、Chaeng Watthana地区を例にあげてみましょう。現在、タイ王国政府総合庁舎があるこの地区はかつて川の流域にありました。現在、近隣にたくさんの建物があることによって、雨水は近隣地域に流れ込みます。そのほかには集水地域がないからです。Hannarong氏によると、このことによってなぜChaeng Watthana地域が現在、激しい雨の後に深刻な洪水が起こるのかがわかるといいます。

洪水ゲートも排水システムの欠点の一つです。

「洪水ゲートは水の流れの均衡を崩します。なぜなら、洪水ゲートのほとんどは自然の水道よりも小さいからです。」とHannarong氏は説明しました。「そのことによって、そうあるべきほどのスムーズさでは水が流れていない場所で水の流れが滞ります。また、現在ある洪水ゲートは実際のところは排水ではなく、灌漑のために設計されたものです。ウォーターゲートと水路は同じ幅であるべきなのです。建設計画は見直されるべきです。」

「街が何かを建設したり設計したりする際には、私たちはそれに全身全霊を注いで、いろんなことを考え抜くべきです。プラウェート地域における排水設備は人々を喜ばせるために作られています。しかし、もしあふれた水がトンネルまで届かなかったら、すべて無駄になってしまいます。」

バンコクの洪水被害を未然に防ぐためには、政策立案者は人口の水路をつくったり、ほかの場所で排水を行う前に、あふれた水を受けるためにより多くの集水地域を用意したりして、長い期間の実験計画を考えるべきです。

「あふれた水の流れを防ぐものはすべて撤去されるべきです。」と彼は付け加えました。「すべての政党がともに動くべきです。実際のところ、BMAは地面にあるゴミの問題にうまく対処しました。しかし、水の流れ上にある障害物に関しても何らかの対処がなされるべきです。そして、それらの障害物のほとんどは家庭ごみではなく建築の廃棄物です。ときたま、人々が大きな木を切ったとき、彼らが水の中にそれをまるごと廃棄することがあります。

「すべての村に、排水区域があるべきです。」とSasin氏は助言します。「そしたら、あふれ出た水は直接、排水区域から運河へと排水されることができます。現在、人々は自分の家に浸水した水を道路へくみだしています。」

政策立案者だけではなく、一般市民もただ不満を言うだけではなく何か動きを起こさなければならないとHannarong氏は言います。

「バンコク市民はこの首都が洪水になりにくいものだと思っていたものです。」と彼は言います。「でも、それはいまや間違いです。この首都もまた洪水被害をこうむる可能性があり、私たちはその事実を受け入れなければなりません。これが自然災害であるという事も、受け入れる必要があります。もし洪水の水が1、2時間で排水されるとしたら、それが一般的な事であり、私たちは不満を言うべきではありません。」

「しかし、もし水がどこにも排水されず、そしてそれに対して誰も対処していないとしたら、改善すべき時がきたといえるでしょう。」

水に対処する方法:都市の居住者がやるべき5つのこと。

Hannarong Yaowalers氏

1, 洪水地域に住んでいる人々は彼らの家具や持ち物を上の階に移すべきです。

2, 日常的に洪水の状況に関する情報を新しく仕入れるべきです。

3, 洪水の時に道路上にある車を減らすために、自家用車ではなく公共交通機関を使うべきです。

4, 洪水になるかどうか注意深く道を選ぶこと。賢く道のりを選ぶべきです。

5, 建物を建てるときにもう地面レベルをあげるべきではありません。なぜなら、洪水の水はつねにより高いところから、低い所またはほかの場所に流れるからです。

Sasin Chalermlarp氏

1, 自然の水路と基本的な設備に主に頼るべきです。

2, ゴミ処理の問題はいまだに大きな問題なので、国家規模で考えられるべきです。

3,  気象庁からの気象レーダーを研究して、準備しておくべきです。

4,  洪水や自然災害で生き残るために学ぶべきです。

5, 正しいものをもとめ、現実的であるべきです。排水トンネルを求めるのではなく、家から水路へ水が排水されるようになることを求めるべきです。

バンコクの洪水に対処するための奮闘1

過去数週間にわたって続いた2回もの土砂降り雨の後、7つの排水トンネルがあるにもかかわらず、バンコクは洪水に対して弱さがあるということにバンコク市民たちは気が付きました。

例えば、二週間前、火曜日の朝、その後から街全体に150~160mmの雨量で8時間も降り続けた重い雨によってバンコクの雨の活動は停滞していました。{      },は25区画における洪水に迅速に対処したにもかかわらず、バンコクの道路の多くを運河のような状態に変えてしまった、限度を超えた雨量に対処することができる排水設備がないことがはっきりとわかりました。


気象庁は先日、雨季が先月中旬から始まり、12月まで雨が降り続ける南部以外では、10月には終わると予期されていると公式に発表しました。

個々人で洪水や暴雨に対処できるように準備するように呼び掛けている一方で、BMAはもう二つの排水トンネル、6.4kmの長さがあるBang Sueのトンネルと、9.4kmの長さがあるプラウェート区のBung Nong Borのトンネルが完成して、大洪水の害を緩和することを待ち続けています。

Bang sueのトンネルは8月まで試運転がはじまる予定はなく、もう一つの2019年まで完成する予定はないという状況なので、その間バンコク市民はなんとか頑張るしかありません。

バンコクが水浸しになるたびに、排水トンネルの計画が解決策のひとつとして話に上がるが、ベテランの環境学者であるSasin Chalermlarp氏はバンコクの洪水がいまだに解決していないのは、人々がまだ機能すらしていない排水トンネルに気体を寄せすぎているからであると指摘しています。

「私たちは、排水トンネルではなく、目の前にある問題に集中すべきなのです。例えば、バンコクで洪水が起こる可能性が高い区画であるChaeng Watthana区を思い出してみてください。Klong Prem Prachakornの時代から続いていて、あと5~10年はかかる排水トンネル計画についていまだに議論しているのです。

「私たちはその代わりに、水を洪水地域から水路に、そして水路から川へと流す方法を代わりに考えるべきです。これこそがバンコクが待ち続ける代わりに今すぐしなければならないことです。」とSeub Nakhasathien Foundationの長でもあるSasin氏は言います。

自然保護活動家であり、市民団体Thai water partnership のリーダーでもあるHannarong Yaowalers氏は気候変動によってバンコクのいろんな区域を完全に水浸しにした暴雨を非難することはできないといいます。もちろん、今の時期はモンスーンの時期で、国はタイ湾とアンダマン海の両方から押し寄せる激しい雨をもたらす低気圧に直面しています。しかしながら、Hannarong氏によると今年の雨のパターンはもう少し早い時期のものとかなり似ているといいます。


「南部の地域を見てみてください。そこは新年の後に重い洪水が起こりました。一日以内に終わる重い雨の連続でしたが、いろんな区域にひどい洪水をもたらしました。今回も、それと同じことです。気候変動はいつもここではおこっていて、それはどんどん悪化しています。これは自然災害です。」とタイのIntegration of Water Management財団のリーダーでもあるHannarong氏は言いました。

いくつかの要因よって、バンコクの最近の洪水はすぐあふれるものの、すぐ排水される傾向にあるとHannarong氏は言います。ゴミもその原因の一つであるといいますが、しかしながら、それは主要な原因ではなく、もっとも非難されるべきなのは現代における建設事業と建築だと自然保護活動家たちはいいます。「バンコクにおける水害の状況は変わったのです。」と彼は強調しました。