世界銀行、タイ=中国間鉄道の入札開示を求める

透明性を確かにするために、計画が長引いているバンコクとナコーンラーチャシーマーを結ぶタイ-中国間高速鉄道計画への一般競争入札を行うように世界銀行はタイ政府に勧告した。

一般競争入札にすることで国の利益は最大限に高まり、入札者が投入する予定の費用やテクノロジーを政府が比較できるようになると世界銀行の主任経済学者であるKiatipong Ariyapruchya氏は言います。

タイ-中国間高速鉄道計画の入札は緊急の問題にならない限り開示されないかもしれないとはいえ、政府は最低でも委託事項(TOR)の透明性を求めるべきであるとも彼は言います。

タイの首相であるプラユット・チャンオチャ氏はタイ-中国高速鉄道計画に関して邪魔になっているものに取り組むために憲法第44条を発行しました。

「タイが過去10年間、高額の交通インフラ計画を行っておらず、そして今はしなければならない、実現されなければならない計画がある。これは悲しいことです。」と彼は言います。

252.5キロにも及ぶタイ-中国鉄道には1兆790億バーツもの価値があります。


その間、世界銀行は東アジアおよび太平洋地域の経済成長は2017年度の6.2%から来年度には6.1%にまでペースが緩まると予測しています。原因は、中国の経済成長が緩やかになったことです。また、公的投資の増加と民間消費のゆるやかな回復に支えられて、タイの経済規模は2017年には3.2%拡大し、2018年には3.3%拡大するとも予測しています。

世界銀行の予想では今年度は3.4%成長しタイ銀行の財政政策局による予想よりもわずかに低い数値が出ました。

タイ銀行が予想した今年度の成長率3.4%、同様にタイ財政政策局が予想した3.6%という数字は世界銀行の予想よりも高く出ました。

タイ経済は世界経済の回復に沿ってゆっくりと回復しているとFederation of Thai Capital Market Organization(FETCO)の議長であるVorawan Tarapoom氏はいいます。

第1四半期においてタイ経済の規模は3四半期ぶりに早いペースで増加しました。輸出が回復したこと、農業部門が成長した事、そして民間消費が増加した事に支えられての結果です。タイのGDPは前四半期のGDP成長率が前年同期比で3%にとどまったのに対し、1月-3月期においては3.3%成長しました。

 「世界市場において原油価格が上昇していることによって、インフレはまだ増加しつづけています。インフレは今年度においては1%上昇する見込みで、去年の0.2%より増加する予定です。タイ銀行は金利を減らして経済の活性化を助けることはなく、一年間を通して金利政策を1.5%で維持し続ける予定です。これらの主要な要因を考慮に入れて、我々は今年度のGDP成長率は3.3%になると予想しています。」とVorawan氏は言いました。

なおそのうえ、FETCOによる投資家の信頼感を表す指数であるICIは先月の調査ででた100.89という数字から八月までの三か月間に関しては0.76%増加し101.66となりました。
80以下は下降傾向で、80-120は成長も下降もせず、そして120以上は上昇傾向を示します。

タイのバーツ通貨が強く、ドルに対してバーツ高が二年近く続いています。

バーツ高の影響は少なく、極端な変化にも対応する準備はあるとタイ中央銀行が報告しました。

現在、タイのバーツ通貨が強く、ドルに対してバーツ高が二年近く続いていますが、観光業に打撃はなく、輸出に対してわずかな影響が見られるだけであるという公式見解がタイ銀行によって今週金曜日に発表されました。


中央銀行の金融市場部門を率いる副総裁のワチラ・アロムディー氏は、バーツがタイの経済ファンダメンタルズや近隣地域の通貨にあわせて変化していると、ロイター紙のインテビューで述べました。

中央銀行は、バーツの相場が特定のレートにあることを目標にはしていませんが、通貨の動きが激しすぎる場合は対処する準備があるとも彼女はいいました。

「私たちが見るのはバーツの相場そのものではなく、バーツの相場が経済ファンダメンタルズや近隣地域の状況に沿って変化しているかどうかなんです。」

 

為替レートよりも貿易相手国の経済状態のほうがタイの輸出産業に打撃を与えているとワチラ氏はいいます。

「為替レートの変化によって、輸出者の利益率に多少の影響はあるかもしれませんが、大した影響はありません。輸出相手国のGDPのほうがよほど重要です。タイの輸出競争力を左右します。」と彼女は主張します。

全体としては、来訪者数がいまだ上昇しているため、バーツ高による観光業への影響は全くないと彼女は述べます。

観光業がタイの経済生産の10%以上を占めるのに対し、輸出は3分の2を占めます。

それでも、東南アジア地域で二番目に大きい経済規模をもつタイの成長は近年、近隣地域に後れをとっています。

今年度、バーツはドルに対して5.5%上昇し、金曜日の時点で、バーツは一ドルあたり33.95バーツで取引されており、東南アジア地域で最も評価のいい通貨になりつつあります。

アメリカの監視リストに加えられる事を心配しているかについて聞かれると、ワチラ氏は

「タイはアメリカの主要な取引相手ではありませんよ。」と答えました。

経済的が安定していたことと、収支が黒字で対外債務が少ないことによってタイには外国資本が証券と株の形で30億も流入しました。

「我々は短期間の資本流入を注意して監視していますし、もし資本流入によって市場が変異しても、我々にはそれに対処する手段があります。」と彼女は言いましたが、どのように対処するのかについては言及しませんでした。

4月以降、BOTは短期間の資本流入を抑えようとして、一週間あたりの債権の発行をおさえてきました。

BOTは今月、ビジネスをしやすくするために外国為替のルールを緩和しました。

2006年に厳しい資本規制が始まりましたが、これによりタイの評判は落ち、株式市場は15%の急落を経験した。2006年の資本規制はのちに取りやめられましたが、この後から、タイは取引に関して慎重になっています。