タイの投資家、近隣諸国への投資に意欲的

タイの投資家が対CLMV諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)投資を拡大したいならば、労働集約的産業、農業加工、電子工業、医療、ホスピタリティ産業、小売り産業、そして温泉産業などの部門が見込みのある部門であると、CLMV諸国に投資した民間の投資家は言います。

「我々は、タイの投資家たちが農業、有機農業、エネルギー、観光、そしてホスピタリティ産業に対する投資を拡大することを歓迎します。」とMittaphap Development Agriculture Co Ltdの会長であり、ラオス商工会議所およびラオス農産加工協会の会長でもあるPhouvong Korasack氏は言います。

彼は、ラオスには豊富な土地と資源があるため、外国からの投資によりラオスの農業製品に革新移転と技術移転が行われ、輸出市場が開発される事を期待しているといいます。
 
「私たちはラオスにおける投資を拡大する機会がタイにはあるとみています。特に、農業と有機農業の分野においてです。なぜなら、ラオスは欧米からの一般特恵関税の利益を享受しているからです。タイの産業がラオスに投資し、一般特恵関税制度の利点を生かして対欧米輸出を行うことが可能です。」とphouvong氏は付け加えました。

タイ・ミャンマー文化経済協力協会の会長であるVichit Yathip氏はタイと比べるとミャンマーの労働賃金は安価であると述べました。このことによって、タイの投資家たちにはミャンマーにおいて労働集約型産業への投資を拡大する機会が与えられ、その一方でミャンマーもまた国のインフラを発展させていくために投資が必要なのだと彼は言います。

「ミャンマーは特に石炭などの自然資源があるので、投資を拡大し、ミャンマー石炭火力発電事業に60億USドルを費やす予定です。」とTTCL Plcの主任金融専門官であるGobchai Tanasugarn氏は言います。

目下のところ、TTCLは121メガワットの発電能力を持つタービン・コンバインドサイクル発電所をヤンゴンに作るために投資しました。この発電所はToyo Thai Power Myanmar Co Ltd.の子会社によって運営されています。

どのようにビジネスを展開し、どのように手を取り合ってタイの中小企業と合弁企業を設立することができるかを学ぶためにラオス、ミャンマー、ベトナム、そしてカンボジアの中小企業と協力する計画があると タイの工業大臣であるUttama Savanayana氏はいいます。合弁企業を設立することで、価値連鎖を拡大させ、長期間の繋がりを生み出すことが可能になります。

タイはCLMV諸国と協力し、貿易・投資における協力体制のマスター・プランを作ろうと計画していると、タイ商務大臣であるApiradi Tantraporn氏はいいます。

「我々は、タイとCLMV諸国間の取引を今から2020年までに100%拡大することを目指しています。このことによって投資価値が促進され、地域の経済成長をうながします。」と彼女は言います。

輸入国からの強い需要により、タイ米の価格が四年ぶりに最高価格を記録

タイの米の価格がここ4年間での最高価格を記録し、ベトナムの穀物も主要輸入国からの需要の増大に伴って二年以上ぶりに最高価格まで上昇したと、今週木曜日、貿易業者らが述べました。

バンコク港での FOB(本船渡し)の条件下で、タイのランドマークである米粉5%入り米のメートルトン当たりの値段は先週の430ドルから440ドル~457ドルに上昇しました。




輸出業者が船にタイ米を積み始めた五月以降タイ米の値段はどんどん上昇していて, 20138月ぶりの高値水準になりました。

「船はいまだにやってきていて、輸出業者はタイ米を買いつけて積み荷をいっぱいにしていますよ。」と、バンコクの輸出業者は言います。輸出業者たちはお互い価格に納得していた頃より穀物を高い価格で買っていますが、一方で生鮮品の取引を避けるようになった業者もいるようです、と彼は付け加えました。

タイは今年度、前半期だけでも昨年度の同時期の輸出量を15.7%上回る509万メートルトンもの米を輸出しているとタイ政府が水曜日、発表しました。

ベトナムでは、サイゴン港での FOB(本船渡し)の条件下で、ベトナムの指標ともなる粉米5%いり米のメートルトン当たりの値段は先週の390ドルから395ドル~400ドルに上昇しましたが、これは201411月以来の高水準です。

今年は主要輸入国からの需要が多い事をうけて、世界で二番目と三番目の米の輸出量を誇るタイとベトナムの両国で、米の価格はまだまだ上昇すると、輸出業者や貿易業者は考えています。

バングラデシュは政府間協定にもとづいて、250000メートルトンの米をベトナムから輸入する取り決めです。10年間低い水準にある食糧備蓄を作ろうとする動きの一部として、そして水害によって生産高への影響があり、その地域の物価が高値になってしまった場合に備えての安全策として協定を行っています。

「この取引は来週までには終わりそうですよ。」とバングラデシュ食糧庁の副次官、アタル・ラーマン氏がロイター紙に対して発言しました。

それを聞いて、ベトナムの輸出業者たちは後々より高い価格で売りつけるために在庫を抱え込んでいます。


「ほとんどの個人貿易業者や農家はいまだに、より高値で売るために穀物を抱え込んでいます。」とホーチミン市に本拠地をおく貿易業者は言います。

バングラデシュもまた、2017年の末までにベトナムからの輸入量を増やして500000メートルトンの米を輸入し、100万メートルトンの米を2022年まで毎年輸入しようと計画しています。

そして、インドもまたタイと交渉中です。

フィリピンもタイとベトナムから250000メートルトンの米を輸入するために来月入札する予定であるし、インドもおそらくそうするだろうとフィリピン人は言います。

世界で最大の米の輸出国であるインドでは、海外の購買者の需要の増加により、調理済みの5%米粉入り米の値段が2ドル上昇して415ドル~418ドルの値段がつきました。

「ここ数週間は、アフリカの買い手からの需要が増えてきています。調理済みの米は多くの買い手の購買意欲をそそるようです。」とアーンドラ・プラデーシュ州南部のカキナダに拠点を置く輸出業者は言います。

現在の水準では、ルピーのレートにもかかわらず、輸出競争力があります、と彼は付け加えました。

ルピーは2017年の前半期に5%近く上昇していて、為替取引はここ21か月で最高水準近くを記録しています。そして、ルピーが強い事で、輸出者の利益が減ります。

ルピー高によって、4月期はバスマティ米以外の米の輸出力が去年よりも18.5%少ない475050メートルトンになりました。