日本人はEECに強い関心を持っています。

バンコクの日本貿易振興機構(JETRO)は日本の投資家を対象にした最新の調査を発行しました。それによって日本の投資家のほとんどがまだタイ東部経済回廊タイ(EEC)に対して興味をもっているという結果が明らかになりました。
しかし、その調査がほんとうに実際の状況を映し出しているかどうかは不明です。なぜなら、調査対象が48の日本企業、もしくは日本商工会議所の構成員1700人のうち2.8%のみだからです。
タイで事業を展開している5000の日本企業と比べるとさらに少ない調査対象数です。


JETROの事務所長である三又裕生氏はJETROの調査に応じた48の対象者は日本の主要なメーカーであり、タイの自動車産業、鉄、小売り、科学、保険などの部門に対して投資を行っている企業であるといいました。
企業48社のなかで58.3%はEECに投資することに興味があると答えました。
「全体として、タイでビジネスを展開する日本企業の全体と比べて調査対象者が少ないままにせよ、日本の投資家はまだEECに対する投資に興味があるといえるでしょう。」と三又氏は言いました。
EECはタイランド4.0計画を通してタイが中所得の罠にはまらないようにするための新しい成長の動力として作られました。
政府は30の一流多国籍企業にEECに対する興味を持ってもらい、これから先二年間投資が行われる事を目指しています。この地域はタイの新しい成長要因になる予定で、ハイテクそして改革的な産業集積地域を重要視しています。
EECにはチョンブリ―県、ラヨーン県、そしてチョチューンサオ県の三地域において三万ライの土地が広がっています。
タイ政府はウタパオ国際空港を拡大・近代化した計画と同様に、EECとレムチャバンの主要な深海港およびマープタープットをつなぐため大規模なインフラ投資を行っていますが、それによってEECが日本の投資家にとって興味深い場所になったということにほとんどの調査対象者が同意していると彼はいいます。
EECに対する日本の投資家の期待について聞かれると、日本企業のほとんどはEEC計画の継続性に対して不安を感じていると回答したと三俣氏は答えました。
最新の調査以前に、JetroはEECの潜在能力とタイ政府によって打ち出される補助的な政策を信頼している日本の投資家からのメッセージを伝えるためにプラユット首相と会見していました。しかし、それでもなお彼らは現政府が退いたときにこれらの政策が継続するかどうかを心配しています。
タイ投資委員会によると、2016年度において、対タイ投資額が最も大きかったのは日本で、次いでシンガポールと中国でした。
日本の投資家の心配はタイ工業連盟の見解に反映され、日本の投資家、タイの投資家、そして他国の投資家はEECを統治する明確な法的枠組みの履行を待ってから投資の決断を下そうとしているとタイ工業連盟はいいました。
ほとんどの外国人投資家はEECに法の枠組みができるより前には、何らのアクションも起こさないでしょう。そして、枠組み作りが遅れることで、彼らはただ傍観し待つだけになるでしょう。」とFTIの議長であるChen Namchaisiri氏は述べました。

トヨタ、高齢者向け住宅に事業拡大

日本のトヨタグループに属する取引単位である豊田通商タイランド社はタイの人口高齢化社会の需要に応じるために、用途が様々な総合ビルを発展させるプランの不動産業に手を広げました。
この会社は、このプロジェクトをともに発展させていくパートナーを探しています。
タイの高齢化人口は日本の統計学的状況と類似しているため、豊田通商タイランド社はタイ市場に革新的な製品とサービスを導入することが可能になったといいます。
プロジェクトの拠点はバンコクのどこかにおかれ、承認を受けるため近いうちに親会社へ披露される予定です。
豊田通商は60年もの間、タイの様々な貿易産業に携わってきました。主な産業は鉄、科学、エレクトロニクス、機械などの重工業でした。
豊田通商が複雑な部分を管理する一方で、不動産部門に従事している現地を発展させるための現地パートナーと、高齢市民に技術的・設備的なサポートを提供できる日本のパートナーやタイの人材紹介会社を通じて技術などの能力を持った人材を必要としています。

人材紹介会社とは
国の許可を得て職業を紹介する、民間の職業紹介業を行っている会社です。人材派遣会社とは違って、専任のコンサルタントが、求職者の希望する業種や職種を把握し、適性を見極めた上で、求職者にあった最適な企業を紹介することから、企業が求める人材を見つけやすい。
タイには日系だけでも多くの人材紹介会社があります。中でも有名な会社は、キャリアリンクタイランドA-Link Recruitmentなどです。

総合ビルは高齢者だけではなく、障碍者にも助けとサービスを提供する予定です。予備計画にはサービスアパートメントや、クリニック、そしてさらには病院までもが含まれています。
経営者はこのプロジェクトの投資価値を示すことをまだ準備段階であるという理由で断りました。しかし、このような種類のプロジェクトはタイ市場では初めてであり、タイの差し迫った統計学的変化を背景として高い需要を得ています。
世界銀行は、タイの人口が急速に高齢化していると昨年報告しました。1995年には5%だったのに対し、2016年にはタイの人口の11%(およそ750万人)が65歳以上でした。
2040年までには1700万人が65歳以上になると予想されており、高齢者が人口の4分の1を占めることになります。タイの経済社会開発局は2031年までにはタイの人口のおよそ3分の1が60歳以上になるだろうと報告しました。
このことによって、タイの健康・ウェルネス事業に手を広げることによって、豊田通商には巨大な商業的可能性がもたらされることがわかります。
Jaovisidhaファミリーは豊田通商タイランドの株の51%を所有している一方で、残りの株は日本に拠点を置く豊田通商が所有しています。
この合弁会社の売り上げのおよそ80%は自動車製品から来ています。
 持続可能な成長を続けるに、当社は来年度から消耗品業界にも手を広げる予定です。
「われわれは消耗品業界に手を広げることでビジネスの機会が増えると考えています。なぜなら、タイの人々は食品から文化まで、日本の様々な側面に対してどんどん好意的になっていっているように思われるからです。タイ人にとって、日本は最も有名な観光地の一つでもあります。

豊田通商タイランド社の経理・財政部門でジェネラル・マネージャーを務めるAnujtha Jaovisidha氏は当社がタイにおける創立60周年を祝って「豊通・ジャパン・フェスティバル」を7/29~7/30日にかけ、ロイヤル・パラゴン・ホールで主催するといいます。
 このフェアでは120以上の日本からの商品を展示したブースが出展されます。ブースに出店した企業は、タイ市場に足がかりを作りたい会社で、マットレスの「西川」、ガラスの「スガハラ」, オーガニックベビー用品の「10mois」、オーガニックフルーツの「食の劇団(WA THEATER)」そしてセラミックスの「たち吉」, つづいて日本のレストランが何店舗か参加する予定です。
当社は、この二日間のイベントで3000万から4000万バーツの売上高が生み出されることを期待しています。
豊田通商タイランドは2017年の3月31日までの昨会計年度では858億の売り上げを計上しました。2018年3月31日までの今会計年度においては5%増加することが予期されています。当社のビジネス多角化計画を背景として、当社は2020年までに売上高において自動車以外の産業が占める割合が30%まで増えると予想しています。
当社は消耗品ビジネスをタイで来年から始めることを目指しています。
タイはAsean諸国の中で豊田通商が消耗品を作る初めての国です。タイで操業する79の子会社に助けられ、タイに数十年居続けたことに後押しされました。
「このジャパン・フェスティバルが子供、働く十代、そして家族に向けた消耗品を提供するための第一歩になるでしょう。」と大場氏は言いました。
Anujtha氏は消耗品業界に手を広げたことによって、前よりももっと消費者の生活様式に親しみを覚えるのを助けるだろうといました。

ダウェイ経済特別区の開発が再び始まる

ダウェイ経済特別区(SEZ)計画は長い事延期されていて、進歩がとても遅いとタニンダーリ地方域職員は言います。当局はこの計画が近いうちに再開する事を望んでいます。
地方域職員は先月来日し、日本がSEZに参加する潜在的可能性と、強い興味を持っていることを報告しました。
Daw Lae Lae Mawのオフィスによると、タニンダーリ地方域の首相Daw Lae Lae Mawとそのほかの自治体職員は1月、日本に来訪し、日本の首相安倍晋三氏の内閣総理大臣補佐官はSEZについて議論するために、ネピドーを1月29日に訪ねました。

日本の首相安倍晋三氏は、過去2014年においてこのアンダーマン海からバンコク、そしてタイ湾をつなぐことを目指した、タイとミャンマーの共同計画である経済区域を支援するつもりであるということをはっきりと示しました。
しかし、日本がこの区域に投資をするとの明確な発表はありません。
タニンダーリ地方域の財務大臣とダウェイSEZ管理委員会の副会長U Phyo Win Tun氏は日本への派遣団の一員でしたが、ミャンマー・タイムス紙に対し、日本は前よりもこの計画に興味を持ってきているので、この計画は近いうちに再開するだろうと語りました。
「私たちは日本政府との会談で話し合ったことを公表することはできません。なぜなら、SEZの委員会と地域政権の間で話し合う事がまだまだたくさんあるからです。」とU Phyo Win Tun氏は言いました。「しかし、日本がこの計画に前よりも前向きになっているのは非常に明らかです。そして、それを合図として我々はこの一時休止を経て再開するべきです。」
ここ数か月、SEZの委員会はイタリアン・タイ・デベロップメント(ITD)株式会社とも話し合いをしてきました。この会社は民間のデベロッパーからなる共同会社を形作っている会社の一つであり、2015年にタイ政府と利権協定を結んだと、U Phyo Win Tun氏は言います。
この共同会社にはITD、日本とタイの合弁企業であるロジャナ工業団地株式会社やこちらもタイに拠点を置くLNGプラス・インターナショナルも参加していました。
ダウェイ経済特別区は何年も稼働してきました。ミャンマーとタイが最初にこの地域を発展させていく事を合意した摘要を交わしたのは2008年でした。そして二年後にミャンマーはITDに深海港や工業団地の発展、そして道路・鉄道網を敷く60年間の特権を認めました。
ITDは2013年に財政難を理由としてこの合意を取り消しました。2015年に利権協定を再締結する前のことでした。
透明性のある発展過程のためにキャンペーンを行った地元の市民団体Dawei Development Association (DDA) の創設者U Lay Lwin氏は、2013年以降地上で何の動きもなかったといいます。
デベロッパーとの話し合いが進んでいるにもかかわらず、ITDは「協定の中のいくつかの事項を修正してほしい。」のだとU Phyo Win Tunは言います。協定を修正できる可能性について委員会とITDの間で過去二回の会合、話し合われてきたけれども、どのように修正されるかはまだはっきりとは決まっていないと付け加えました。
SEZ管理委員会長のオフィスに勤めるスポークスマンであるU Htay Aung氏もまた日本がSEZ開発の最初の段階ではなく、最後の段階の期間に参加する可能性が高いと述べました。
顧問であるローランド・バーガー氏は2015年に新しい合同会社を設立することを発表しましたが、2015年ごろには最初の段階として衣服産業などの労働集約型産業に焦点が当たっているだろうといいます。より後の段階ではエレクトロニクス、化学肥料、そして薬学のような高付加価値産業に発展していくだろうといいます。
「日本は総合計画の最後の段階で参加するでしょう。その前にミャンマーとタイ側は過去に合意した約束を果たさなければなりません。例えば、興味を持った企業が環境影響評価報告を提出することなどです。その後で、ミャンマーとタイの間の協定に沿ってプロセスが進んでいくでしょう。
DDAの創始者U Lay Lwin氏は「もしまた開発を始める準備をするならば、彼らは地元共同体への賠償と移転をはっきりさせなければなりません。」といいます。
DDAは、開発を続ける前に、SEZにおいてタイと日本の投資家が地元共同体に与えている悪影響を解決するように説得するレポートを2016年の3月に出しました。
レポートでは不透明性、地元共同体との話し合いのなさ、そして保障ポリシーが明確でないなどの問題点について協調されていました。そして人材の確保についても指摘されていました。この地域の世帯のほとんどは食を供給し、雇用と収入を何百もの世帯に供給する島、魚、森農業と自然資源に依存しています。また世帯数が限られていることもあり、多くの企業が進出しきても対応できるだけの人材の確保が懸念されています。DDAのレポートでは36の村の22000から43000人の住民が影響をうけると見積もられています。

日タイ協定の見直しが図られました。

日本とタイは日タイ経済連携協定(JTEPA)の下で、自由貿易協定の見直しを図ろうとしています。イノベーションや人工知能、そしてモノのインターネット(IoT)分野に関する協力を可能にするためです。

日タイ経済連携協定(JTEPA)とは
日タイ経済連携協定(EPA)が2007年11月1日に発効しました。さらに、日・ASEAN包括的経済連携協定が2009年6月1日にタイについて発効しました。(現在の締約国:日本、シンガポール、ラオス、ベトナム、ミャンマー、ブルネイ、マレーシア及びタイ)(引用元:タイ国政府貿易センター

日本の内閣官房長官である菅義偉や外務副大臣である岸信夫をはじめとする日本の高級官僚と会見したソムキット・チャトゥシーピタック・タイ王国副首相は、10年間続いたこの貿易協定を見直す必要があると述べました。

「テクノロジーはこの10年間の間に変化したので、より多くのイノベーションや、人工知能、そしてモノのインターネットに対応するために急いで協定を見直さなければなりません。」と彼は言います。「さらなる関税引き下げについての話し合いはまだ続いています。」

IoTとは、フィジカル・デバイス(接続デバイス、スマートデバイスとも呼ばれます)、車、建物、そして電子工学に埋めこまれた様々なアイテム、ソフトウェア、センサー、差動装置、そしてこれらの機器が情報を収集・交換できるようにするネットワークの接続性などのインターネットワーキングの事を指します。

 JTEPAは2007年に東京で締結され、2007年11月1日に施行されました。この協定には商品やサービス、原産地規則、投資、そして人の移動が含まれていました。

 この協定によって、両国間で10年内に貿易のおよそ90%における関税が撤廃される動きになりました。しかし、どちらの国も国内に問題を抱えていたため、相互関係を拡張していく話は2009年以来行き詰っていました。

 ソムキット副首相は、日本からタイへの投資を誘致できるという点で、この協定は不可欠なものであるといいました。また、協定を見直すことで両国間の協力体制がより強固なものになるだろうとも述べました。

 一方で、昨日、高等弁務官による会談が行われ、タイ東部経済回廊(EEC)プロジェクトも含む7つの課題について協力をより強固なものにすることに関する同意が行われました。EECはタイで最も持ち上げられている産業発展地域であり、その地域は3県にまたがっています。最も重要なインフラ計画が5つ行われており、5か年計画で1.5兆バーツもの投資が行われると見積もられています。


 会談で、ソムキド副首相は、まずは自動車産業から、EECにIoTセンターを設立するデジタル経済社会省の計画の支援を日本の経産省に呼びかけました。また、彼はタイを日本のカンボジア、ラオス、ミャンマー、そしてベトナムへの投資に関しての窓口として発展させることについて日本が同意するのはこれが初めてであると述べました。

 日タイ両国はバンコク=チェンマイ間の高速鉄道計画の促進を約束しました。この計画によって、大メコン圏やエーヤワディー・チャオプラヤ・メコン経済協力戦略、そして人的資源開発の間のネットワークが繋がれます。

 また、GPSと地理情報技術の利点を生かし、先進的な情報社会の促進を後押しするための総合データセンターを作る約束も結ばれました。
 
 貿易省によると、昨年度タイは20.6USドル(7兆バーツ)相当量を日本に輸出しています。一昨年と比べると2.5%上昇しました。輸入は307億で、1.70%減少しました。

 今年の初め4か月においては、タイは67.4億相当の積み荷を輸出しましたが、前年同期比で1.5%減少しました。また、輸入は1.46%減少しました。

 タイ投資委員会のデータによると、2016年度において、タイに最も多く投資を行っていたのは日本で、シンガポールと中国が後に続きました。2016年度、日本からは5兆840億バーツ相当の、1546件の申請が提出されました。

研究は商業化を重要視して進められます

タイは経済を動かすイノベーションに力を入れる中国と日本のモデルを取り入れようとするために、国の研究・開発(R&D)システムの主要な改革に乗り出しました。
一方で、地域の研究者たちは見捨てられてきた100000以上ものプロジェクトに続いて、より生産的な研究に携わることを促されています。
タイのプラユット・チャンオチャ首相は昨年度、改革を容易にするために憲法第44条を交付しました。それにより重なったタスクによっていくつかのR&Dグループが解体されました。


新しい国家の主体、the National Research and Innovation Policy Councilは変革を監視するために作られました。会長は首相で、議会には二人の副首相19人の大臣、国有の政府機関・大学・産業部門の代表者、そして同様に首相に指名された専門家も参加しています。
評議会は成長を支えるR&D、科学、テクノロジー、そしてイノベーションを促進する政策をまとめるただ一つの指揮団体として機能します
タイ国家科学技術・イノベーション政策委員会事務局(STI)の局長であり評議会の一員であるKitipong promwong氏は、R&Dの成果が商業化され、現実のイノベーションになることができるようにR&Dシステムを改革するための案を評議会が提案しているといいます。
はじめは、100000案のうちのほんの100案前後にしかそれを可能にする力がないと見積もられていました。
国際ジャーナルに掲載され、研究者たちが振興を正当化するために掲載物を使うことを可能にするねらいでほとんどの研究が行われているとKitipong氏は言います。
「これは中国がテクノロジーの発展を底上げするために使用したモデルです。そして、タイはその先例に倣っているのです。」とKitipong Promwong氏は言います。
結果として、ほとんどのローカルな研究は実験室レベルで実施され、商業化することが困難になっていて、産業資金をまきちらすだけの結果に陥りました。
それぞれの研究に対する投資は500000バーツから30億バーツまで行われています。
R&Dがこれほどまでに小さな規模で分配されているので、商業化する事、そしてイノベーションを起こすという最終目標を達成することは困難です。
商業的な生産物を生み出せる投資規模は最低でも100万USドル、すなわち3億400万バーツ必要であるとKitipong氏は言います。
国際市場で商業化できる製品を作ろうとしているR&Dには最低でも一億バーツは費やす必要があります。
IT製品を含めると必要になるR&Dの予算は2億~3億まで上昇し、生物医学製品を開発するための予算は10億を超えます。
改革案のもとで、国による研究投資は再構築されます。研究助成はより選別され、優先度は新しい製品の開発や改革を達成しようと試みている規模が大きいR&Dにおかれます。
研究者たちは最終的により商業化が容易な成果が見込める研究をするためには民間部門と共同体制を敷く必要があるかもしれません。
他の技術も必要になるかもしれません。
 「これは中国がテクノロジーの発展を底上げするために使用したモデルです。そして、タイはその先例に倣っているのです。」とKitipong Promwong氏は言います。
一方で、タイは研究管理に関しては規模の大きいプロジェクトにより適している日本式のモデルを導入しようとしています。
そのモデル下では、対象となるR&Dプロジェクトを管理・運用するために組合を立ち上げなければなりません。この組合は研究者、民間部門、国有政府機関、そして資金配分機関から成り立っています。
研究管理者はその研究分野の専門家でなければなりません。
Kitipong氏は改革のためには法改正が必要であるといいます。現在の法律のもとでは、著作権や研究の特許権は資本配分機関に属することになります。改正した後は、権利は研究者に属することになり、研究者たちは彼らの仕事がより役に立つように頑張ることになります。
それに加えて、民間部門も国の資金配分機関からの援助を得ようとすることを許されるでしょう。


新たな投資先となる対象の産業には、モダン農業、スマートファーミング、食品バイオテクノロジ、バイオーム、デジタル・エコノミー、兵站学、高付加価値のサービス、エネルギー、ロボット工学・オートメーション、そして電動式乗り物などが含まれます。
 社会問題においては、最優先は国の挑戦を扱う事になるであろう分野です。例えば高齢化社会、健康と生活の質、都市化、そして水管理、気候変動の管理、環境の管理などが優先されます。
ある国立大学の研究者は、民間部門がR&Dを指揮するよう説得することは難しい事だといいます。参加しようと思うのは大企業だけでしょう。
the Council of University Presidents of Thailandの会長を務めるSuchatvee Suwansawat氏は国のR&D体制を改革する努力を支援することを表明しました。氏は現地調査はより商業化されるべきだといいます。
 なお、彼は基礎研究に対する投資が制限されることを懸念していると表明しています。基礎研究の成果は新しい製品もイノベーションも生み出さないからです。
「どの研究にも、それにしかない価値があるのです。」と彼は言います。
シリコンバレーで生み出される多くのイノベーションは、「見放された」研究と冷戦時代に取り込まれた研究の成果なのです。
冷戦の時代には、アメリカとロシアは様々な分野における研究に取りくみ競争しましたが、それらの成果は役立てられはしませんでした。
今日、それらの調査のうちのいくつかは見直され、今になって発展することができています。
「私の考えでは、少なくとも100もの一度は見捨てられた研究計画をいまならさらに発展させることができるでしょう。」と彼はいいます。
Suchatvee教授は製品化とイノベーションをゴールとして重要視するR&Dの新しい投資傾向に関してさらなる不安を覚えています。
この政策は研究者たちに、自分の本来の専門分野から離れ、研究に対する投資を得るために新しい目標に沿うような研究に携わることを余儀なくさせる可能性があります。
「このことによって、国はいくつかの分野における研究能力を失うかもしれません。」と彼は注意喚起します。
彼は法律を改正するというイニチアティブに同意しています。法改正によって資産配分機関ではなく研究者たちが自信の研究結果から知的権を得る道が開けるからです。
しかしながら、政府はまだ基礎研究を認めなければならないとKitipong氏は主張します。
およそ資金全体のおよそ20%が基礎研究に配分され、その一方で3/4の資金が商業化やイノベーションをめざす計画に投資されるでしょう。
「新しい方向性についてパニックを起こす必要はありません。しかし、地域の研究者たちは自身の研究をデザインし、考える努力をさらにしなければなりません。」と彼はいいます。
「すくなくとも、彼らは自分の研究がどのように役立つか答えられるようにしなければならないでしょう。」